新潟歩き旅Day2
新潟歩き旅が終わって1か月経ったというのに、ブログのほうはまだ1日目しか書いていません。
これは非常によろしくない。
なのでさっさと2日目以降も書いていきます。
2日目
7月28日午前0時。
河原で寝ていたところを野良猫に威嚇され起床。
再び寝ようかと思いましたが、雨が強くなりそうだし初日の距離も全然進まなかったので、場所替えを兼ねて歩くことにしました。
当然、辺りは真っ暗なのでヘッドライトを点けて歩きます。
深夜なので全然人もいません。
いなかったのですが、、、
「こんばんは」と後ろから声が。
自転車に乗った眼鏡系好青年(吹奏楽部入っていそう)が声をかけてくれました。
話をすると、なんと彼も埼玉→新潟を自転車で経験したとのこと。
「自転車でもキツかったのに歩きって凄いなと思って声かけちゃいました!」と励ましの言葉と飲み物を頂いてしまいました。
こんな夜中に同じような趣味の人間が偶然出会うってあるんだなあ…
出会う人たちがこんなにも色々と恵んでくれるのも凄いです。
感謝の気持ちを抱きながら、再び前に進みます。
午前2時になったあたりで大雨に。
そろそろ寝床も確保したいと思っていると、歩道橋を発見しました。
他に雨をしのげそうな場所もなかったので、階段下の部分を寝場所に決定。
完全に人通りのない道でしたし、暗いうちに立ち去れば大丈夫だろうということで仮眠することにしました…が、しばらくすると水たまりが階段下に流れ込んできて起床。
さらに車が通ると強風が来るのですが、服が若干濡れているのでこれが非常に寒い。
その後も頑張って寝ようとするのですが、結局10分寝ては起きてを繰り返す感じでほとんど寝れませんでした。
それでも5時前まで休憩できたので進むことに。
雨の強さは変わらずなので、ザックごとツェルトを被って歩きました。
写真のように被せて、ポンチョのように使います。
しかし真夏なので、これで歩いているとかなり暑いし蒸れます。
一応、ゴアテックスのレインウェアも試したのですがこちらも暑く、ツェルトのほうがマシだったのでこれで歩いていました。
肉体的にキツイのもあったのですが、この日キツかったのは特に面白みがないところ。
誰もいない雨の道を淡々と歩くだけで、周りにあるのも畑と山だけです。
人と話せたり面白い光景が見れたりすれば楽しいのですが、何もないのは精神的にもキツイ。
出発前は「歩きながら色々考え事とかできそうだな」と思っていましたが、そんな余裕はなかったです。
考えることもあるにはあるのですが、マトモに思考回路が働かないので大したことは考えられず、休憩とともに全部忘れます。
プロの冒険家の本を読むと事細かに活動中の心境などが書いてありますが、あれって結構スゴイことなのではと体感しました。
雨の中を歩き、時刻は17時頃。
この日は夜中に台風が来る予報だったので、ツェルトを設営できそうな場所を探しながら歩いていました。
しかし、急に雨と風が本調子に。
これはもうダメだと悟り、近くにあった木の下でツェルトを設営することにしました。
急いで準備をしていると、横に軽トラックが停まりました。
「大丈夫?」と運転手のおじさんにと聞かれたので、
「装備あるので大丈夫です!!!」
と、強がって返事をしましたが、完全に大丈夫ではないです。
「そうか、気を付けてな」とおじさんは去っていきました。
自分も再び準備に取り掛かかります。
しばらくすると、先ほどのおじさんが戻ってきました。
「ウチ泊まっていっていいよ」
!?!!!?
なんとありがたい御言葉…!
でもこんな得体の知れない汚れた男を泊めてもらうなんて、かなり悪い気が…
そう思いましたが、一方ではこんな優しい申し出を断るのは逆に悪い気もしたので、
「すみません、お邪魔させて頂きます」
と、返事をして家に連れて行ってもらいました。
家ではまず奥さんに挨拶をし、綺麗な服に着替えました。
「実は新潟に行こうと思っていて…」
と、自己紹介をしつつ二人と会話をしました。
おじさんの家は奥さんと二人暮らしで、長男の家族が近所に住んでいるそうです。
家にあげて頂いただけでもありがたいのですが、その後、夕飯から風呂まで、色々お世話になってしまいました。
談笑していると電話がかかってきておじさんが応答。
「…ところでウチ今お客さんが来てるんだけどさ、お前も来いよ」
その20分後、長男の方がやってきました。
いきなり家に入れてくれたおじさんも気さくで良い方なのですが、お兄さんはそれ以上にフレンドリーな方で、会うなりビールを用意してくれました。
「旅してる人が家にいるって聞いたからさ、これは話したら面白そうだと思って」
ということで、今回の旅をやろうと思った経緯、初日の絶望感、過去の自転車旅の話、など色々な話をしました。
「若いうちに色々やっておいたほうがいいよ」
「昨日話したおじさんにも言われたんですけど、やっぱりそうなんですか?」
「まず身体がついてこなくなるから」
「でもお兄さん、運動はわりと続けていたんですよね?」
「運動しててもダメだったね…」
「うーん…」
そんな感じの会話です。
そんな感じの会話をしながら22時を迎えたので、お兄さんは帰宅、私は就寝しました。
私の旅経験なんて大した事ないのですが、それでも面白そうに聞いてもらえるのが非常に嬉しかったです。
別に、人にウケたいために旅をしているわけではありませんが、しょぼくても旅をした経験があると、私みたいなコミュ障でも話すネタができる。
そういう意味でも自分の活動に意義はあるのかなと思った次第です。
2日目は画像のピンのところまで進みました。